僕にとって人間とは物、物体でそれ以上でもそれ以下でもない。
そう確信させたのは、中学生の時だ。激しいイジメにあった。毎日鬱屈した感情を抱き、憎み、恨み、一人孤独な存在だった。
それが僕を変えてしまった。あの時、僕は壊れたのだ。世界は悲しみと憎しみで、ちっぽけな僕にはなすすべもない。近い将来自殺で死ぬこともわかっていたんだ。
そして、家族という、自分に無償の愛をくれる存在さえ、憎む様になり、死を願った。
家族が死んでも涙ひとつ流さず、悲しくもないだろう。
以前、友人が自殺した。しかし、悲しくもなかったし、涙ひとつ流さなかった。羨ましいとさえ思った。
中学の時、もう生涯の友人は絶対に作れないと確信したが、ただ一人愛する人ができた。しかし、彼女には恋人がいた。僕は見守ろうと誓った。別れて悲しんで居たときも、側にいることしかできなかったが、親友になりたかった。
今まで独りだった。けれど彼女と二人だと温かい気持ちになれた。今でもあの時の思い出が僕の支えだ。
しかし、終わりは近づいている。死という終わりが。近い将来僕は死ぬ。
この一枚の絵が、僕の世界を変えたるものになりえるのか。今はまだわからない。けれど、それを確かめず死ぬことは、果たして…
今僕を支えるものは無いけれど、意志の続く限り生きよう。
そして、人間を冷徹に見つめ接する僕は変わるのだろうか。顔に仮面を、心に鎧を、が今の僕だ。美しい世界、そこに生きる人すべてが、美しいとは思えないが、いやむしろ死ぬべき穢らわしい存在が多いけど、果たして僕はどんな答を見つけるのか。
死を願いながらも、意志ある限り生き、何かを掴めるか。もう時間はないが、最後の物語を始めよう。
※画像を載せましたが、スタイルが崩れる為、削除しました。